クラウドストレージの買い切り代替とは、iCloud+やDropbox Plusのような月額課金型のクラウドストレージに頼らず、NAS(自宅サーバー)や買い切り型のストレージサービスで同等の機能を実現する方法のことだ。
結論から言うと、写真やファイルの保存が主な目的なら、Synology DS223(約35,000円)+HDD 2TB×2(約16,000円)の合計約51,000円の買い切りで、iCloud+ 2TBの月額1,300円を完全に代替できる。 3年で46,800円のiCloud代が、NASなら初期投資の51,000円で以降ゼロ。4年目以降はNASの方が圧倒的にお得だ。
この記事でわかること
- iCloud+、Dropbox Plus、Google Oneの3年間コスト
- NAS(Synology / QNAP)で代替した場合のコスト比較
- NASのメリット・デメリットと導入手順
- クラウドストレージとNASの使い分けガイド
クラウドストレージ vs NASの3年総額比較
| サービス/機器 | 料金形態 | 容量 | 年額 | 3年総額 | 備考 |
|---|---|---|---|---|---|
| iCloud+ | サブスク | 2TB | 15,600円 | 46,800円 | 月額1,300円 |
| Dropbox Plus | サブスク | 2TB | 14,400円 | 43,200円 | 月額1,200円 |
| Google One | サブスク | 2TB | 13,000円 | 39,000円 | 月額1,300円(年払い割引) |
| Microsoft 365 Personal | サブスク | 1TB | 17,904円 | 53,712円 | Office付き月額1,490円 |
| ★おすすめ NAS(Synology DS223+HDD) | 買い切り | 4TB以上 | 0円 | 約51,000円 | 初期投資のみ |
iCloud+ 2TBを3年使うと46,800円。NAS(Synology DS223 + 2TB HDD×2)は約51,000円の初期投資で、以降の月額はゼロだ。4年目以降はNASの方が完全にお得になり、5年で見れば約27,000円の差がつく。
NASは容量の追加もHDDの交換だけで済む。サブスクのプランアップグレード(月額増額)は不要だ。▶ Synology NAS の製品ラインナップはこちら(Synology公式)
NASとは何か?初心者向けに解説
NAS(Network Attached Storage)は、自宅のネットワークに接続するストレージ(ハードディスク)だ。「自分だけのクラウドストレージ」と考えるとわかりやすい。
Wi-Fiルーターにつなぐだけで、PC・スマホ・タブレットからファイルにアクセスできる。外出先からもインターネット経由でアクセス可能だ。iCloudやDropboxと同じように使えるが、データは自分の家にあるHDDに保存されるため、月額料金は一切かからない。
NASの導入で何ができるか
写真・動画の自動バックアップ
Synologyの「Synology Photos」やQNAPの「QuMagie」を使えば、スマホの写真・動画をNASに自動バックアップできる。iCloudフォトライブラリやGoogle Photosとほぼ同じ使い勝手で、顔認識や日付・場所による自動分類にも対応している。
ファイル同期(Dropbox代替)
Synologyの「Synology Drive」はDropboxとほぼ同じ機能を提供する。PC上の指定フォルダとNASを自動同期し、複数PC間でのファイル共有が可能だ。バージョン管理にも対応しており、誤って上書きしたファイルを過去のバージョンに戻せる。
メディアサーバー
NASに保存した動画や音楽を、テレビやスマホからストリーミング再生できる。Plex Media ServerやJellyfin(いずれも無料)をNASにインストールすれば、自分だけのNetflixのような環境が構築できる。
外出先からのアクセス
Synology QuickConnectやQNAP myQNAPcloudを設定すれば、外出先からもスマホやPCでNAS上のファイルにアクセスできる。VPN設定なしでも安全にアクセスする仕組みが標準搭載されている。
NASのデメリットも正直に伝える
初期費用が高い
NAS本体(約30,000〜40,000円)+HDD(1台約8,000円×2台)で初期投資が約50,000円かかる。サブスクの月額1,300円と比べると、一括で払う金額のインパクトは大きい。ただし、3年8ヶ月で元が取れる計算であり、長期で見ればNASの方が確実に安い。
故障リスクとRAID設定の必要性
HDDは消耗品であり、数年〜10年程度で故障する可能性がある。NASでは2台のHDDをRAID 1(ミラーリング)で構成し、1台が故障してもデータが失われない冗長構成を組むのが一般的だ。この設定は初回セットアップ時に行える。
停電・災害リスク
NASは自宅に物理的に設置するため、停電や火災、水害でデータが失われるリスクがある。重要データはNAS+クラウドの二重バックアップが理想だ。Google Drive 15GB(無料)やAmazon Photos(プライム会員は写真無制限)を併用すれば、追加費用なしで災害対策ができる。
こんな人にはクラウドストレージ継続がおすすめ
- 写真や動画のバックアップだけが目的で、技術的な設定をしたくない人
- Apple生態系(iPhone + Mac + iPad)でiCloudのシームレスな同期が手放せない人
- 月額1,300円程度なら「手間をかけずにバックアップできる安心料」として許容できる人
- 自宅にNASを設置する場所やネットワーク環境がない人
NASの導入手順(Synology DS223の場合)
ステップ1:NAS本体とHDDを購入
Synology DS223(2ベイ、約35,000円)とSeagate IronWolf 2TB(約8,000円)×2台を購入する。合計約51,000円。Amazonやヨドバシカメラで購入可能だ。
ステップ2:HDDの取り付けとネットワーク接続
NAS本体にHDDを2台装着し、LANケーブルで自宅のWi-Fiルーターに接続する。工具不要のツールレス設計で、5分程度で完了する。
ステップ3:初期セットアップ(ブラウザから)
PCのブラウザからNASにアクセスし、DSM(DiskStation Manager)の初期設定を行う。RAID 1(ミラーリング)の設定、ユーザーアカウントの作成、Synology Photosのインストールをウィザードに従って進める。所要時間は約30分だ。
ステップ4:スマホアプリで自動バックアップ設定
Synology Photosアプリをスマホにインストールし、写真・動画の自動バックアップをONにする。Wi-Fi接続時に自動でNASにアップロードされる。初期導入時にシステムの設定に手間がかかるが、セットアップ後の月額費用はゼロになる利点は大きい。▶ WPS Office 2 の詳細・購入はこちら(ソースネクスト公式)
セキュリティソフトも買い切りにすれば、月額の固定費をさらに圧縮できる。「ZEROスーパーセキュリティ レビュー」はこちら
よくある質問(FAQ)
NASの電気代はどのくらいかかりますか?
Synology DS223の消費電力は稼働時約18W、HDD休止時約8Wだ。24時間365日稼働させた場合の年間電気代は約4,300〜5,500円程度(電気料金31円/kWh計算)。月額400〜460円程度で、iCloud+ 2TBの月額1,300円よりは安いが、「完全にゼロ円」ではない点は留意すべきだ。
NASのHDDが壊れたらデータは消えますか?
RAID 1(ミラーリング)構成にしていれば、2台のHDDに同じデータが書き込まれるため、1台が故障してもデータは失われない。故障したHDDを新品に交換すれば、自動で再同期される。ただし、2台同時に壊れた場合はデータが失われるため、重要データは外付けHDDやクラウドにも追加でバックアップしておくのが安全だ。
NASは難しそうで不安です。初心者でも使えますか?
Synology製NASのDSMは、スマホやPCのブラウザからGUIで操作できる。コマンドラインの知識は不要だ。初期セットアップもウィザード形式で、画面の指示に従うだけで完了する。SynologyのWebサイトには日本語のチュートリアル動画も用意されている。
まとめ|クラウドストレージの月額は「NASで卒業」できる
iCloud+ 2TBの月額1,300円、年間15,600円、3年で46,800円。写真やファイルの保存のために、この金額を毎年払い続ける必要は本当にあるか。
NAS(Synology DS223 + HDD)の約51,000円は、3年8ヶ月で元が取れる。4年目以降は電気代(月約450円)のみ。5年で見ればiCloud+より約27,000円安く、容量もHDD交換で自由に拡張できる。
まずはSynologyの公式サイトで製品情報を確認し、自分の用途に合ったNASを選んでみてほしい。▶ Synology NAS の製品ラインナップはこちら(Synology公式)
サブスク全体の固定費を見直すなら、オフィスソフトやセキュリティも含めた一括棚卸しが効果的だ。「買い切りアプリのメリット・デメリット」はこちら


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